令和2年5月現在で、今までの経緯など状況がわかるように各種リンクをまとめておきます。
これまでの経緯
概算要求
令和元年8月末の文部科学省の概算要求の発表時には、「GIGAスクールネットワーク構想の実現」という名前の事業名でした。
3年間かけて全国の学校のネットワークを整備するものでした。
令和2年2月補正(令和元年度)
それが首相の発言等もあり、令和元年度2月補正に組み込まれるようになりました。ネットワークの整備だけでなく、1人1台端末を整備するようにとの指示だったのでしょうか・・・
これにより3年間かけて行う整備が1年間に短縮されました。
新型コロナウイルス感染症緊急経済対策
「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」(令和2年4月7日閣議決定)が打ち出されました。
「1人1台端末」の早期実現や、家庭でも繋がる通信環境の整備等、「GIGAスクール構想」におけるハード・ソフト・人材を一体とした整備を加速することで、緊急時においても、ICTの活用により全ての子供たちの学びを保障できる環境を早急に実現することを目的として「GIGAスクール構想の加速による学びの保障」総額約2,292億円が計上されました。
これにより当初4年間(R2~R5)かけて児童1人1台環境を整備していく予定が、1年間で整備することになりました。
これだけ、立て続けにICT機器の整備に大型予算が組まれているのは後にも先にもないかもしれませんね。
それだけ文部科学省の本気度がヒシヒシと伝わってきます。
事業全体
(令和元年度補正予算化されているGIGAスクール構想の実現の情報になります。)
「1人1台端末」を実現!そのためにも、学校のネットワーク環境を整備していく!とにかくこの2本立ての事業となっています。
問題なのは、機器整備にばかり目がいき、機器整備を受けてどういったことを学びたいのか、子供たちにどういった力をみにつけてほしいかがあまり取り上げられていないことです。
とりあえず、事業全体を把握できるポンチ絵は以下のとおり。
ネットワーク
今回の整備は学校の中のネットワーク環境を整備していくものになります。
1人1台端末
令和2年度から令和5年度までに義務教育段階の子供たちには、1人1台環境を用意するというものでした。文部科学省も標準仕様書を提示し、これをベースに進めていくよていでした。
当時の資料はこんな感じ。
(ここからは、令和2年度補正予算のGIGAスクール構想の加速による学びの保障の情報になります)
しかし、日本を含めた世界中でコロナウイルスが拡大し、学校も休校となる事態となってしまいました。
そこで、休校中でも子どもたちの学びの保障が必要である。ということで
オンライン授業や遠隔授業といったキーワードが出てくるようになりました。
5月現在、日本国内でのコロナウイルスの拡大は収束しつつありますが、今後、第2波、第3波が来ないとも限りません。長期化するといった報道もあります。
今後に備えるためにも、小学生中学生に1人1台の端末を速やかに用意して今後に備えていこうとしています。
もちろん、オンライン授業は、コロナウイルスに限らず、地震などの災害対策にもなります。
令和3年度以降に整備する予定だった学年の整備も令和2年度中に行うということになりました。
つまり!!!
ネットワークも1人1台端末も予算はつきました。あとは、実行あるのみ!
(施工可能な業者がいない、調達できる端末がないといった新たな課題がでてきていますが・・・)
予算はつきました。あとは整備するのみの状況です。
今後の動き
令和元年度のスケジュール
令和元年度の年度末は以下のとおり、ネットワークについては令和元年度中に交付決定までされたようです。
交付決定された各自治体は令和2年度末までの工事完了のために工事執行をすすめると思われます。
令和2年度のスケジュール
今年度のスケジュールは、以下の予定でした。
各議会に合わせて、補助金の交付申請を受け付けるようです。
令和元年度補正予算の分はこのスケジュールで動くのかなと思います。
(ここからは、令和2年度補正予算のGIGAスクール構想の加速による学びの保障の情報になります)
懸案事項
ICT関連企業からこのGIGAスクールに関する新製品や新サービスが発表されている一方で、各種団体から今回の事業スキームについて疑問視する声もあがってきています。
(5月17日加筆)
懸案事項とここで書きましたが、そんなこと言って事業を止めている場合ではなくなってしまいましたね。
事業を止める→何も考えていないのと同じ
先日youtubeで行われた説明会での高谷課長の言葉はどーんと来ました。
一応、そんなことがあったなということで、記事は残しておきます。
全国指定都市長会
令和2年1月30日(木)、熊谷俊人千葉市長(指定都市市長会副会長)、鈴木康友浜松市長(指定都市市長会副会長)が、文部科学省に対して、「GIGAスクール構想の実現に向けた指定都市市長会緊急要請」を行いました。
静岡県市長会
小中学校のICT環境を充実させる政府の「ギガスクール構想」を巡り、静岡市葵区で10日に開かれた県市長会の定例会合で、各市長から「拙速すぎる」「財政負担が大きい」などと批判や不満の声が相次いだ。 (記事抜粋)
所感
昨年の概算要求が発表されてから数ヶ月が経ちましたが、GIGAスクール事業は落ち着くどころか、どんどん新たな情報が出てきていると感じます。
文部科学省もこの事業にかなり力をいれている証拠と思われます。
文部科学省の担当者、そして各自治体の担当者は、書類の作成や関係課との調整など忙しい日々を過ごしているかと思います。
今後もこのGIGAスクール構想については、記事をまとめていきたいと思います。このブログが皆様の業務の一助となれば幸いです。
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