先日、文部科学省のHPに「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末環境下でのコンピュータ教室の在り方について」の通知が公表されました。
文部科学省(事務連絡)令和4年12月19日付通知「GIGAスクール構想に基づく1人1台端末環境下でのコンピュータ教室の在り方について」
そもそもコンピュータ教室とは
学校には、理科室や美術室といった特別教室が必ず存在していますが、その中の1つにコンピュータ教室があります。Googleで検索する(ここではパソコン室で)とこんな感じ
筆者も小学校のコンピュータ教室はすごく思い入れがあって、Windows2000が15台ぐらい設置していたのを覚えています。
授業で撮った写真(といってもフロッピーディスクに保存するタイプのデジカメでしたが)をパソコンに取り込んだり、クラブ活動でシムシティシリーズを遊んでみたりと楽しみました。
GIGAスクール以前は、学習用端末を3クラスに1クラス分の整備を目標
最近は、GIGAの話ばかりですが、このGIGA以前の学習用端末の整備目標は、3クラスに1クラス分の整備が目標となっていました。(今思えば、何だったんだこの目標は・・・)
各教育委員会担当者は、こう考えていたと思います。
学習用端末を整備するには予算が足らない・・・
そうだ!コンピュータ教室の更新分の予算を学習用端末整備にまわそう!!!
将来的には、普通教室で日常的に使う学習用端末がメインになり、コンピュータ教室の稼働率は下がっていくと考え、予算の使い方を変えていたと思います。
(この手の予算は、稼働率がキモですから)
GIGAスクール構想でどうなった
令和2年度GIGAスクール構想により、生徒1人1台への学習用端末が整備されました。ここでいう学習用端末というのは、基本的に普通教室での使用を想定しています。
「パソコン室での学習だけでなく、国語や算数、理科といった普通の教科に置いてもパソコンを使って学習を進めましょう!!」というのが大きな目的でした。
このGIGAスクールで整備された学習用端末は、決してスペックが高いものではなく、調べ学習や簡単なレポート作成に特化した仕様でした。
今回の通知を読んで
まず冒頭に
従来から学校に整備されていた「コンピュータ教室」の充実や更新の必要性の有無等について、全国各地の教育委員会から御質問をいただいていることから、改めて、文部科学省としての考え方を下記のとおり整理しましたので、お知らせします。
令和4年12月19日付事務連絡
今までの経緯を踏まえれば、担当者としてはコンピュータ教室の将来が、どのようになるか気になるところですよね。限りある予算を有効に使うためにも、気になるはずです。
1人1台端末では処理が難しい学習を行う場合にコンピュータ教室を活用するなど、生徒が主体的に選べるような環境を整えることが重要です。
令和4年12月19日付事務連絡
要は、普通教室で使用する学習用端末は、整備が完了しました。以下のとおり、GIGAスクールの端末でできない高度なことをやるためにもコンピュータ教室の整備も合わせて、適切に整備してくださいといったところでしょうか。
区分 | 使用する場所 | 使用の想定 |
GIGAスクール | 普通教室、家庭 | 日常的な学習 |
コンピュータ教室 | 特別教室 | 学習の成果物としての動画制作、複数のアプリケーションを活用して行う探究的な学習、高いコンピュータ処理性能や高い画像解像度を必要とする学習 |
しかし、そうは言われましても、財源は・・・
お金の出どころについては、今回の通知からは何も読めないですよね。
すでに財政措置しているから、各自治体で整備するようにってことなのでしょうかね・・・
所感
今回、急にコンピュータ教室の通知がでましたが、更新をしなければいけないというプレッシャーだけが前に出てしまった気がして残念です。
今後、なにかしろの予算措置がされれば幸いかと思います。
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